ひもそ日記

高1長女(ADHD)と中2次男(てんかん)の日常。たまに高2長男の男子校生活や家族のことなど。

わたしのこと その4

わたしは小学生の頃、学校の目の前に住んでいました。
なので、子供番組をしっかり観て、お茶を飲んでからゆっくり登校していました。
「来るのが遅いぞ~」と、担任の先生に怒られてもへっちゃらで、
「うちは、目の前なんで!遅刻とかしないからご心配なく!」って思っていました。
ある時、いつも通りに急ぎもせず学校に着くと、人影はありませんでした。
「おぉ、今日はちょっとノンビリしすぎたかなぁ」なんて考えていた時に、
下駄箱に手紙が入っているのを発見!
しかも、3通も入っているではないか!!


しかし、どれもこれも茶封筒で、ラブレターにしては、地味な出で立ち。。
多少色気のない茶封筒に、テンションは下がったものの、一気に3通も頂いたことなど、
勿論無いので、「誰からだ~い?」と、ドキドキした事を昨日の事の様に覚えています。


とりあえず周りに人が居ないかチラリと確認し、
ドキドキしながら中身を読むと、ラブレターなんかではなくて
「不幸の手紙」が2通。
「幸福の手紙」が1通でした。


今までに、これほど貰って嬉しくないお手紙にお会いしたことはありません。
どちらの手紙も、手紙に書かれた内容を指定された人数分出さなくてはいけない。
出さないと不幸になるとか、そんな内容だった気がします。
……。
なんてこった!
これがウワサの不幸の手紙か。
3通も一気に届いたら、いったい何人に出さないといけないのさ!!


不幸やら幸福やらの手紙を貰ったショックより、人数分書かないといけない面倒さと、
ラブレターと勘違いした恥ずかしさでいっぱいだった気がします。


困ったなぁ~と思っていたら、他の子の下駄箱にも茶封筒が何通か、
入っているのを発見しました。
二日前から風邪でお休みをしている子の下駄箱でした。
……。
風邪が治って久しぶりに登校した時に、不幸の手紙があったらイヤだろうなぁ。
でも、わたしが代わりに頂いて、さらに人数分書くのも面倒だな。。


少し考えてから、若干頭の弱い子だったわたしは、
そうだ!!書くの面倒くさいからイヤだし、でも不幸になるのもイヤだから、
PTAの人に丸投げしようと思いました。
「ご意見があれば書いて入れて下さい!」みたいな箱が置いてあったので、
不幸の手紙の封筒部分に「宜しくお願いします。」と、一言だけ書いておき
わたしとその子の分をポストに入れて、ダッシュで逃げました。
書かなくてよくなった幸福感でいっぱいでした(笑)


数日後、この手紙の件について、朝会で校長先生からお話がありました。


「ある生徒が、『不幸の手紙で苦しめられていて辛い』と、SOSを出してくれました。
 こんなくだらない物を友達に出す必要はどこにもないんです!
 一人の勇気ある生徒の行動で、先生は初めてこの手紙の存在を知りました。
 教えてくれた人、ありがとう!!」
……。
それ以来、ピタリと不幸の手紙は誰も出さなくなりました。
そして、3通ももらった~と思っていた手紙たちが意外と少ない方だったと
後で知ることになり、なんだかホッとしたのを覚えています。
そりゃ、毎回何人にも出さなきゃいけないんだから、皆何通ももらうわなぁ。


面倒クサイから丸投げした行動が、勇気ある行動に早変わりするなんて、
世の中捨てたもんじゃないなぁと、今になって懐かしく思います。。