ひもそ日記

高1長女(ADHD)と中2次男(てんかん)の日常。たまに高2長男の男子校生活や家族のことなど。

愉快な気持ちにさせてはくれない男。

近所に住んでるドンじじは、一風変わった爺さんだ。
かれこれ吹き始め、二年は経つではあろうラッパの腕はそこそこ。
一向に上達はしないけど、毎日必ず吹いているから凄いとは思う。


彼は小学生向けに流れる近所の「夕焼け小焼け」のメロディーに合わせて毎日吹く。
だけど、それが本当にいただけない。。
必ず外に出てきて吹くのだ。
こちらとしては、プピっーとかスピーっとかは、もう聞き飽きたんだ。。


それ以外で厄介なことと言えば、ドンじじの車。
出掛ける時と帰って来る時は、有り得ないほど大きなクラクションを鳴らす。
世の中の人が、接触事故になってしまうかも!と思う時に相手に鳴らす音。
あれ位の音を、毎日自分の存在をアピールするかの如く鳴らすのだ。
そして車庫入れに異常な拘りをもつ。
少しでもズレていたら気に入らない。
なので、40分位かけて車庫入れを行う。
その間にもこまめにクラクションをプップ~!!と鳴らす。。


そして、車掃除も凄い頻度で行う。
自分の家の前ではなく、たいてい人んちの前。
爆音で軍艦マーチ、ハワイアン、結婚式で流れる曲など、
その日の気分で流しながら車掃除をする。
車掃除以外の日も、家の窓を開け、爆音で音楽を流している。
うるさい以外何物でもない。。


天気の良い日は、パンツ一丁で外で爪を切っている。
そして思い出したかの様にこの世を憂い始め、ブツブツ言いだし、
「馬鹿ヤロウ!!」と突如大声で叫ぶ。
変わった爺さんであることは皆知っているので、誰もあえて何も言わない。
更にうるさくなられても困るし。


だからドンじじは、私を愉快な気持ちには決してさせてくれない。
でも、たま~にラッパの音程が合うと、おぉ!!とは思います。
とりあえず慣れたけどさ。
全体的にもう少しだけでいいから、静かにして下さい。

笑顔が素敵で賞。。

ムスメの学校は受験生向けの説明会や体験授業の機会がやたらと多いです。
学校の様子を発信するため、簡易的なパンフレットも作っています。
それを説明会の時に保護者の方にお渡しします。
来年分の学校案内のパンフレットも一新するそうです。
その件で、担任の先生から電話が掛かってきました。
「ムスメさんが『笑顔が素敵で賞』に選ばれたので、
 パンフレットのモデルをお願いできませんか?」
……。
ムスメ、知らぬ間にそんな大層な賞を受賞していたとは。
笑顔が…素敵かぁ。。
ムスメはどちらかというとニヤリと笑うから、
素敵と言われるほどの笑顔は持ち合わせていないと思うんだけど。。
それとも学校では、何か皆を惹きつける微笑みでも浮かべているのだろうか。
そんなムスメ見たことないけど。。
まぁ、いいや。


「それは光栄ですね。
 ありがとうございます~。
 ムスメもきっと喜びますね。」と伝え、電話を切りました。


放課後デイから帰宅したムスメに、その件を伝えました。
ムスメは予想外に大喜びしていました。
……あれま。
「○○賞」とつくものをもらうと、ムスメでも嬉しのかぁ。
ウフフっ☆大きくなったと思っていたけれど、まだまだ子供なのね♡
そんなムスメの姿になんだか胸がポカポカ温かくなりましたが、
さすが我がムスメ、感動を一瞬で終わらせてくれました。


「なんだか知らないけど、有り難いね~。
 それで、どこのスタジオで撮影するのかな?
 わたしも何かと忙しいから、出来れば期間短く、近場でお願いしたい。」
……。
はい?
そんなの、学校でちょこっと撮影して終わりでしょうよ。
スタジオってなにさ?モデルじゃあるまいし。。


「えぇっ!?
 モデルって言ってたから、スタジオでポーズ撮ると思った!
 なんだよ、それじゃぁいつも(簡易的なパンフレットの時)と
 変わらないじゃん!!
 そんな訳のわからない賞はいらない!
 早く帰りたいのに、放課後残らないといけないんだよ!」
……。
そんなこと言われたってさ。
あんたもさっきまで喜んでいたじゃん。


「おかしいなって思ってた!
 だってわたし、あんまり笑わないし!
 『よくよく考えたら、ムスメの笑顔はちっとも素敵ではありません。
  なんとか賞は辞退します!』って母ちゃん電話して!!」
……。
賞の名前すら覚えてないし。。
しかもソレ、担任の先生に言っちゃったら母親失格だろう。。


嫌がるムスメをなだめて、なんとかモデルを承諾してもらえました。
うかつにオッケーした、わたしが悪いのだけど。
とりあえず、素敵な笑顔とやらをパンフレット上に全力で出して頂きたいです。

よっちゃんと校長先生の話

先日ムスメが修学旅行に行って来ました。
最終日の夕飯時にカラオケタイムがありました。
ステージが設けられていて、踊ったり歌ったりできるそうです。
ムスメと友人のよっちゃんは、校長先生と同じテーブルでご飯を食べたそう。
校長先生は年配の方で、どちらかというと生徒の名前や特技などうろ覚え。
それでも一生懸命、隣に座っていたよっちゃんに話しかけていたそう。。


「よっちゃんは、歌や踊りが凄く得意らしいね。
 凄いね、頑張っているんだね。」と褒めたそう。
……。
違うよ。
それは、よっちゃんじゃなくて他の子だよ。
よっちゃんは、どちらかというとオンチでダンスもちょっと不思議だよと、
ムスメは思ったそうです。


よっちゃんは校長先生に褒められたことが嬉しかったようで、言いました。
「そうだったんですか?
 わたし今から校長先生の前で歌って踊ります。
 見ててください!」と。
……。
そうだったんですか?ってよっちゃんから聞いちゃってるし。
こりゃぁ、よっちゃんスイッチ入っちゃったよと思ったそうです。


ムスメの予想通り、よっちゃんは、校長先生の目の前で踊り始めました。
校長先生の周りをウロチョロする不思議なダンス!!
それに合われてよっちゃんが歌う、音程や歌う速度がなかなかズレている
ボカロ曲!!最強のコラボ!!
ムスメは校長先生と、異空間に迷い込んだ気分になったそう。
他の人はステージを観ていたので、異空間にいけたのは、
ムスメと校長先生のみでした(笑)


校長先生は…。
ひたすら口を開けてポカンと見ていたそうです。
「呆気にとられるとさ、
 校長先生と言えども口を開けるんだよ。」と話してくれました。。


あの五分間が、修学旅行の一番の思い出と言うので、
「なかなか刺激的な経験をしたね。」と伝えておきました。