ひもそ日記

高1長女(ADHD)と中2次男(てんかん)の日常。たまに高2長男の男子校生活や家族のことなど。

長女としゅうとめさんのこと その2


さて、前回の続き。。
しゅうとめさんの顔を見に行ったお話。


ムスメとしゅうとめさんは、話はかみ合っていない事が多いのですが、
二人のやり取りは、いつも何だかほのぼのしています。
出会うと大抵ハグから始まります。
そして発する言葉が毎回一緒。。


「おばあちゃん、何だかちっこくなっちゃったね。」
「そうかい?あれま!!いつの間にやら背が抜かされちゃったねぇ。」


……。
この出だしの会話。
かれこれ3年は聞いている気がする。
二人がアハハ!と楽しそうなので、突っ込んだりしないけどさ。


今回ビックリしたのはムスメが持ってきた口紅でした。
親戚から貰ったハワイのお土産の口紅を、しゅうとめさんに塗っていました。
ムスメも塗っていました。
お化粧なんかしたことがないムスメが塗ったもんだから、
二人とも、オバケのQちゃんみたいになっていました。。


……。
なんでそんなもんを、ばあちゃんに塗ってんの?
しかもソレなかなか落ちないのに。。


「えっ?
 だって死んじゃったら化粧するって聞いたから、
 練習しようっておばあちゃんと決めたんだよ。
 ばあちゃん、可愛くない?」
……。
Qちゃんみたいだね。。
でも可愛くは…ナイかもなぁ。。
しかし、二人してなんちゅう練習してんのさ。。
不謹慎すぎて、他の人が聞いたら呆れるよ。。
お母さん、断っていいんだよ。


すると、しゅうとめさんが言いました。
「あらやだ。
 素敵な練習じゃない。
 可愛い孫娘にお化粧してもらえて旅立てるなんて、
 幸せとよ~。もう、な~んにもいらんとよ。」


その後も二人で楽しそうに、お化粧の練習をしていました。
ムスメの提案を、素敵と言えてしまえるしゅうとめさん。。
すっごく懐の広い人だなぁと感じた出来事でした。

長女としゅうとめさんのこと その1

夫が休みの日、しゅうとめさんの様子を見に行くことにしました。
長男は定期テストの勉強の為、お留守番。
次男はお邪魔虫なので、連れていくことにしました。
お婆ちゃんに会いに行こう!とムスメを誘いました。


「お婆ちゃんが元気か見に行くのかぁ。。
 正直さ、家でゴロゴロしてたい気分なんですよ。。
 そんなワケだから面倒だからいいや。
 そのかわり、婆ちゃんの写真撮ってきて。
 それを見てあげるから。」


おい。。
なんで、そんなに上から目線なんだ。。
写真撮ってきたって、一秒くらいしか見ないだろうに。。


お婆ちゃん、アンタが来たら喜ぶよ♪と伝えました。
すると横から夫が余計なコトを言い出しました。


「お婆ちゃんだってさ、いつポックリいくか分からないんだからさ。
 今生の別れになるかもしれないから会っとけば?」


なんてことを言う!!
息子のコトバとは思えんねぇ。
馬鹿なコトを言ってるんじゃないよ。
と言うと、冗談だよ~とアハハと笑う夫。。


それを聞いたムスメが、
「あはは~。
 生きてるうちに会いたいから、行っておくよ。」
と準備を始めました。


ムスメの支度が済み、下に降りてきたムスメをみて目が点になりました。
なんだか、これからパーティにでも出かけるの?という恰好。。


「ちょっと、ちょっと!
 お婆ちゃんに会いに行くだけなのにさ。
 なんでそんなかしこまった格好してるのさ?」


するとムスメが切なそうに言いました。


「だってさ。
 生きてる婆ちゃんにさ。もう会えなくなるんでしょ?
 だから一番オシャレな恰好見せておこうと思ってさ。」


……。
「今生の別れ」というコトバを明らかに引きずっている。。
だから余計なコトは言うなと言っているのに。
……。
大丈夫だよ~。
父ちゃんの言い方が悪かったんだよ。
婆ちゃん元気だよ。
安心していいよ。


それを聞いたムスメがプンスカ怒り出す。。


「えっ?
 話が違うんだけど。
 婆ちゃん元気なら、わたし行かなくていいじゃん。
   何の為におめかししたのさ?」


……。
しらんがな。。


そんなこんながありまして、しゅうとめさんの様子を見に
四人で行くことになりました。
しゅうとめさんとムスメ、やたらと馬が合うのです。
血は争えない…そんなコトバがよく似合う、二人のやり取り。。


そのお話は次回にでも。。

違う家に住む家族のこと(ちち)その9

いつまでも父のモテ期を見守っていても仕方がないので、
「おぅ!調子はどうだい?」と、父に声を掛けてみました。
父もわたしの顔をみて、おぅ!と右手をゆっくり上げました。
声に反応したばあ様たちがジーっとわたしを見つめてきます。
そして、決して【ムスメ】には言ってはいけない禁句を口にします。


「なんだい。
 嫁さんかい?
 えらく若い嫁さんだね!」


嫁!!!!!?
ばあ様よ!
勘弁してください!!
わたしまだまだピチピチっすよ。
いくらなんでも、嫁には見えんでしょ?
ちょっと、父さんも!
ちゃんと訂正して下さいな!!
「一人娘ですぅ。
気立ての良い子ですぅ。」
それくらい言っちゃってもバチあたらんがな。


父は、わたしの顔をマジマジと見た。
そして答えました。


「おぉ、女房だな。
 俺の一つ上だ。
 姉さん女房なんだ。」


……。
それは、母のことだろう!!
高次脳機能障害の父。
テレビの内容やその場の会話に合わせて、勝手に話をつくる才能をもつ。。


それを聞いたばあ様が口を開く。
「姉さん女房かい?
 アンタ良い男見つけたね。
 幸せもんだよ。」


本当にね~。
しあわせ者だねぇと、口々にいうばあ様たち。


これは、「ショートステイあるある」なのだろうか。。
ひょっこり会いに行っただけなのに。
こんな目に遭うなんて。。


次回は本当の女房と行こう。。
そしてわたしは、ピチピチさをアピール致しましょう。
そう誓った、父との面会でした。