ひもそ日記

高1長女(ADHD)と中2次男(てんかん)の日常。たまに高2長男の男子校生活や家族のことなど。

時には口が回る次男坊。

次男は歴史が大の苦手です。
そもそも覚えようとする気持ちが著しく欠けていました。
興味が無いってことを体全体で表してくるので、相手をするこちらも一苦労。。
宿題で出される歴史なんて、サワリ位しかやらないのに、
彼の場合全く話になりません。


そんな最中、次男のWISKの結果が出ました。
彼の場合は、ワーキングメモリーの数値も低いです。
聞いた情報を保持し、操作するうちに混乱してしまうそう。
一度に長い指示は与えず、短い順を追って示す事が大事だそう。


ほい来た!そい来た!
こうなったら、腹をくくろうじゃないか。
とりあえず、有名な戦国武将だけでも、覚えてもらおう。
こうして次男坊との、天下分け目の戦いが始まりました。


「君に聞こう。
 戦国武将と聞いて思いつくのは誰?」


「う~んとね、あのね。
 誰だったっけかね?
 有名な人だったね。
 確かね、女の人でさ、卑弥呼って名前だったね。」


……。
そうきたか。。
卑弥呼か。
武将じゃね~な。。
こりゃぁ、そうとう重症だな。。
出だしから次男の、軽いジョブを受けることになったけれど、
めげずに言ってみた。


「聞きな!
 戦国武将は何人もいるんだけどね。
 信長、秀吉、家康は、中でも超有名なの。
 日本人なら誰でも知ってるんだよ!
 それなのに、聞かれた時にしりませ~んじゃ笑われちゃうよ。
 だからまずは三人覚えよう!いいね!」


すると次男坊は少し考えてから口を開きました。


「でもさ。
 たとえボクが覚えなくてもさ。
 みんなが知ってる事なら、誰かしら答えるんじゃないかな。
 そもそも、みんな知ってるならさ、わざわざボクに聞いてこないよ。」


……。
うぉぉっっ!
そりゃそうだ!!
確かにわざわざ次男に聞いてきやしないだろう。。
この戦、次男の勝ちだ。。
しかしだよ。戦国武将の中でも三英傑!!信長、秀吉、家康。
この三名を知らないのは有り得ないだろ。
せめて三英傑は、やっぱり覚えよう!


こうして、次男と三名の名を覚えるべく、彼らの偉業なんかも交えて
ひたすら毎日説明しました。
そしてある日、テストをしました。
三英傑の名前を書きなさい!!と書いたメモを渡しました。
出来たら教えてね!と伝え、わたしは家事に勤しみました。


出来た!!との声が聞こえないので様子を見に行くと、
次男はおらず、部屋はもぬけの殻でした。
既にムスメと違う部屋で遊んでいました。
ちゃんとやった形跡があったので、まぁいいか。
さすがに簡単すぎたかな~とメモを確認しました。
メモにはこう書いてありました。


「トミトミのヒデトミ。
 他のひとは、忘れました。
 困ったら誰かに教えてもらうね!!」


……。
トミがどんだけつくんだよ、秀吉さんよぉ。。
いや、ヒデトミだから、秀吉ですらないや。。
困ったら、聞くか。。
そうだね、大事なことだね。。


一歩づつ、一歩づつ歩いていこう。
そのうち覚えられるかも。。
二人の無邪気な笑い声が聞こえてくるので、
こちらも笑うしかない。
トミトミのヒデトミと書いた次男のテスト。
わたしの宝物がひとつ増えました☆

さぞや羨ましかろう。

オープンスクールの当日。
着いてからも、ぶつくさ言っている長男を華麗にスルーし、
説明会&食堂で昼食と、予定をサクサクとクリアしていきました。
部活体験前の時間から部活見学ができるので、早速演劇部を覗いてみました。


なんてことでしょう~☆
そこには、ポカリスエットのCMの撮影かと見間違うくらいの、
まさしく『青春』の光景が広がっていました。
男子も女子もノリノリでダンスを踊っています。
男子校の長男はあんぐり口を開けて見ていました。
むさ苦しい男子校育ちには、さぞや刺激的な光景だったのでしょう。
そこから一言もぶつくさ言わなくなりました。


部活体験は発声から始まりましたが、飽きないように上手く工夫されていました。
とにかく、みんなで楽しもう!!を合言葉に、色々やりました。
長男は、全力で笑い楽しんでいました。


別れ際に、先輩たちは口々に言っていました。
「文化祭観に来いよ!
 演劇部で待ってるよ!勉強頑張って!
 演劇を一緒にがんばろう!」


おぉっっ!!
これぞ青春!!
こりゃぁ、ムスメでも大丈夫。
良い学校だったね。
そんなわたしの話に長男は。。


「すげぇ楽しかった。
 マジで妹が羨ましい。。
 なんでボク男子校なんて行っちゃったんだろ。。
 この学校で演劇やりたかったなぁ。」


えっ?思考がそっち方面にいっちゃった!!?
いやいや、男子校は男子校で楽しいじゃないか!
あんなキラっキラっ体験した後に言うのもなんだけどさ。
久しぶりに女の子と手とか繋いじゃったから、
ちょっと思考がおかしくなってんだよ(笑)


わたし的には、男子校ではない長男の姿がなんだか新鮮で、
共学行ってたらこんな感じだったのかもなぁと想像すると、
少し楽しい気持ちになりました☆


文化祭が待ち遠しいです♪

何かと巻き込まれる長男。

ムスメの通う中学校は、中高一貫校ですが、高校は別の学校に通う予定です。
演劇をやりたい気持ちが絶賛爆発中なので、そこに主体をおきつつも、
ムスメの特性を受け入れてくれそうな学校を探しています。


一校、ムスメに合いそうな学校が見つかりました。
早速、オープンスクールに申し込みました。
しかし、お琴の発表会の日と被ってしまいました。
仕方ないので、長男を演劇部の一日体験に参加させることにしました。
急に白羽の矢が立った長男、、すっごい勢いで文句を言っていました。


「なんで妹の代わりにボクが参加しないといけないんだよ!
 ボク関係ないじゃん!
 巻き込むなよ!!」


……。
えぇ、ごもっとも。
おっしゃる通り、アンタには全く関係ない。
しかし、ここで折れる母ではございませんし、屁理屈はお得意な分野です。。


「アンタ仮にも、兄ちゃんでしょ?
 そんな冷たい事言って恥ずかしくないのかね?
 アンタが中学受験の時、兄弟は協力してくれたでしょ!
    ↑とくに何もしてない。
 文化祭観に行くのついて来てくれたし!
    ↑余計なコトをするから、ただ家に置いていけなかっただけ。
 そんな妹の進路がかかっているんだよ。
 少しは協力しようって気がおこらないもんかね!!
 そんなんじゃ、ゲームとかは到底やらせてあげられないね!」


……。
完璧です。。
大好きなゲームを没収されたら辛抱たまらん長男。
こんな時の彼の対応は決まっています。


「あぁっ!!
 もぅ!わかったよ!
 あいつの代わりに体験すればいいんだろ!」


こうして無事にムスメの代わりに、長男が行くことになりました。
年に一度しかないオープンスクールを、外すわけにはいきません。
妹想いのお兄ちゃんで、本当に良かったです☆


部活体験のお話は次回にでも。